2023年に仙台市で販売された新築マンションの平均価格は、過去2番目に高い4670万円でした。建築費の高騰を受け、1坪当たりの単価は調査開始以来最も高くなりました。
不動産に詳しい広告代理店DGコミュニケーションズの調査によりますと、仙台市で2023年に販売された新築マンションの平均価格は前の年より56万円上がり4670万円と、2020年に次いで過去2番目の高値になりました。
1坪当たりの単価も上がっています。震災前の2010年には122万円だった価格が、2023年は229万円と過去最も高くなりました。
理由についてDGコミュニケーションズは、様々な要因が絡んでいると指摘します。
DGコミュニケーションズ吉野敦さん「今、円安になっているので輸入資材が上がっていることと、あとは人件費が一番大きなところかと思う。大阪・関西万博などに人手が取られてしまうといった動きがある。あと2024年問題で、物流コストも上がってきている」
吉野さんによると、建築関係の人件費は震災後の時期に比べ2倍近くになっているのではないかということです。更に、マンションの性能が上がっていることも大きいと話します。
DGコミュニケーションズ吉野敦さん「断熱性だったり遮音性だったり(性能が上がっている)。災害の備えでも、防災備蓄倉庫の充実や免震構造の採用といったものなど高品質になってきています。それも値上がりしている一つの要因ではある」
今後、マンションの建設は仙台市中心部から周辺地区へ広がっていくと予測します。
DGコミュニケーションズ吉野敦さん「価格はまだ上昇傾向にあると思います。仙台市地下鉄東西線沿線や仙石線沿線の準郊外に供給が増えてくるのかなと思っています。(東西線沿線の)六丁の目、卸町、荒井などの周辺が、これからマンションとしては増えてくる」