仙台市ガス1900円超高に 12月・標準家庭7451円 原料価格の高騰続く

仙台市ガス局は31日、12月の都市ガス料金が標準家庭(1カ月29立方メートル使用)で前年同月比で1932円高い7451円になると公表した。ウクライナ危機や円安に伴い、液化天然ガス(LNG)など原料価格の高騰が続くためで、値上げは2021年9月から16カ月連続。価格変動分を料金に反映できる原料費調整制度の上限に初めて達し、超過分を上乗せできなかった。

21年9月の1・4倍

 今年12月までの市ガス料金と、過去3カ月の平均原料価格(1トン当たり)の推移はグラフの通り。12月の料金は14年4月の料金単価改定後、最も高い。値上げに転じた21年9月の1・4倍。

 12月料金の基準となる7~9月の平均原料価格は14万240円。料金改定時の8万3790円の1・6倍に設定された原料費調整制度の上限額は13万4060円だった。

上限引き上げず

 上限を上回ったが、市ガス局は「原料価格の推移を見定める」と説明し、当面は原料費調整制度の上限を引き上げず、料金水準を維持する方針。23年1月の基準となる22年8~10月の平均原料価格が上限を超えても、料金は12月と同水準に据え置くという。

 LNGの価格上昇が長期化する中、大手都市ガス各社も12月分を値上げする見通し。東北電力が23年度早期の家庭向け電気料金の引き上げを見据え、国の認可が必要な規制料金の改定を申請する準備に入るなど、電力各社も対応に追われている。

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