仙台市交通局と宮城交通は来年4月、路線バスの経路が重複する仙台駅前(青葉区)-八木山動物公園駅(太白区)で平日の日中に実施しているダイヤ調整を拡大する方向で検討している。今年4月からの調整後は乗客の待ち時間を5分程度縮められたことから、平日の朝と夜、土曜休日にも広げて利便性を高める。
ダイヤ調整は午前9時~午後3時台で取り組んでいる。4月以降、片平、向山地区などを経由するバスの平日の日中は最長22分の運転間隔が17分に縮まり、待ち時間がほぼ15分以内となった。
他の時間帯は間隔が最短1分、最長37分で、待ち時間が20分以上になることもある。来年4月からは平日の午前7、8時台と午後4~8時台、土曜休日の午前6時~午後9時台にも広げ、間隔が約15分となるようダイヤを見直す。運行本数は現行を維持する。
ダイヤ調整の拡大方針は今月13日に市内であった市交通政策推進協議会で示され、了承された。行政や交通事業者、大学教授らで構成する協議会は10月以降、同路線のバス利用者にアンケートを実施する。調整前後の乗客数の比較などを分析し、事業者に今後の見直しに役立ててもらう。
市交通局と宮城交通のダイヤ調整を後押しする市公共交通推進課は「沿線住民の反応はおおむね良好と受け止めている。2事業者の理解もあり、時間帯を広げることができる」と説明する。今後、路線が重複する他地区でも事業者とダイヤ調整の可能性を探る。