仙台市は24日、2020年国勢調査の確定値に基づき、新たに推計した70年までの将来人口予測を発表した。確定値で109万6704の市人口は24年に110万に達し、28年の110万1454人をピークに減少に転じる。21年に公表した15年国勢調査に基づく予測と比べ、減少局面の到来が1年遅くなり、ピーク時の人口もわずかに増えた。
10年以降の人口推移と新たな将来予測はグラフの通り。28年を境に減少の一途をたどり、57年に100万の大台を割り込むとみられる。高齢化率は70年まで上昇が続くと予想する。従来予測は27年の109万8799をピークに減少局面に入り、52年に100万を割ると見込んでいた。
将来予測の変化は、20年の確定値が従来推計より4712人多いことが要因。新型コロナウイルスの影響で、21年に政令市移行後初めて人口減少に転じた実績は反映したが、今後の感染症の影響は見通せないとして、考慮せずに推計した。
市政策企画課の綾部正行課長は「新型コロナが収束したとして、人の動きや出生率がコロナ前に戻るのかどうかなども注視しなければならない」と話した。
将来人口は合計特殊出生率や社会移動率などを加味し、コーホート要因法と呼ばれる手法で予測した。合計特殊出生率は1・26のまま推移し、社会移動率は年1・13%ずつ減少すると仮定した。