仙台市の2022年の人口動態が2年ぶりに増加に転じたことが12日、分かった。23年1月1日時点の推計人口は109万8744で前年比2121人増。新型コロナウイルスの水際対策が段階的に緩和され、外国人の転入が21年比で大幅に増えたことが影響したとみられる。
水際対策緩和で入国増
日本人の転入数は転出数を上回り、社会増は3489人(前年3174人)となった。出生数が死者数を下回る自然減は3755人(同2472人)で、差し引き266人の減少となった。一方、前年に1269人減少した外国人は2387人増え、日本人の減少分を補った。
外国人の社会動態は19年まで増加傾向にあったが、新型コロナ下の20、21年はそれぞれ767人、1328人減少した。水際対策の緩和で入国を足止めされていた外国人が、まとまって転入したとみられる。
市政策企画課の佐藤裕大課長は「外国人が今後も増えるかどうかは未知数。高齢化の進む日本人の自然減を止めることは難しい。働く場を増やし、若者の転出を抑え、転入者を増やす施策が重要となる」と話す。
増加トップは青葉区
区ごとの人口動態は、青葉が2428人増、宮城野が797人減、若林が629人増、太白が851人増、泉が990人減。
市が22年3月に公表した将来推計では、市の人口は28年の110万1000をピークに減少に転じる。泉区で最も早く減少が進み、青葉が続く。40年ごろには全区が減少に転じると予測する。