電気料金高騰で経営厳しく
仙台市交通局は7月1日、市地下鉄南北線と東西線のダイヤを改正する。2015年の東西線開業後、一斉に改正するのは初めて。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ乗客数が戻りきらず、電気料金の高騰で経営状況が厳しくなっていることから、平日の日中や土曜休日で減便し、運行間隔を最大10分に広げる。
運行間隔の変更は表の通り。平日は2路線各10本の計20本、土曜休日は南北線22本、東西線23本の計45本を減便する。通勤通学の利用が多い平日の午前9時半までと午後4時以降は運行間隔を維持する。始発、終電の時刻も変えない。
市交通局は、減便に伴う経費削減効果を年間約7000万円と見込む。
交通局によると、今年4月中旬の平日朝の混雑率は南北線137%、東西線116%。日中は南北線55%、東西線42%だった。朝は新型コロナ流行前の水準に戻りつつあるが、日中は乗客数の回復に手間取っているという。
営業課の担当者は「現行便数の維持は経営を圧迫する要因となっている。利用の少ない日中を中心に便数を調整し、改善を図りたい」と減便に理解を求める。
交通局はホームページに新しい時刻表を掲載している。6月29日からは地下鉄各駅の窓口と定期券発売所で、駅ごとのポケット時刻表を配布する。