仙台市外郭6団体の経営 4団体「注意必要」外部専門家

外郭団体の在り方を見直している仙台市は、2009年度決算で経営状況が思わしくない6団体の外部評価結果をまとめた。仙台フィルハーモニー管弦楽団、市シルバー人材センター、仙台ひと・まち交流財団、市市民文化事業団の4団体が、4段階のうち深刻度のレベルが3番目に低い「経営状況の推移に注意が必要」と判定された。
 景気悪化による事業収入の減少で、現金収支上、仙台フィルが約5800万円、シルバー人材センターが約300万円の赤字となり、営業努力など経営改善策の必要性を指摘された。ひと・まち交流財団、市民文化事業団ともに経常損失が生じており、経緯を注視することとした。
 残る市障害者福祉協会、市産業振興事業団の2団体は、4段階のうち深刻度のレベルが最も低い「著しく経営状況が悪化しているとは言えない」と判断された。
 外部評価は(1)赤字額が10年続くと債務超過になる(2)直近の3年間とも経常損失が生じている―など5項目の条件を設定。いずれかの項目に該当した6団体を、公認会計士3人で構成する市外郭団体経営検討委員会(委員長・成田由加里東北大大学院教授)が分析した。
 これに関連して市は、外郭39団体の経営評価シートも公表した。09年度決算を基に、市職員の再就職人数や給与水準、財務状況、経営改善の方向性などを盛り込み、市のホームページで公開している。
 08年度決算で約8億300万円の赤字を計上し、外部評価で2番目に深刻な「著しく経営状況が悪化し、経営改善努力が必要」と判定された市医療センターは、09年度決算で赤字を約1400万円まで圧縮し、外部評価の対象から脱した。

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