仙台市科学館リニューアル 4階展示室きょうから一般公開 広瀬川を大画面映像で

スリーエム仙台市科学館(青葉区)は25日、改修を終えた4階常設展示室の関係者向け内覧会を開いた。展示の全面的なリニューアルは1990年の開館以来初めて。改修は2年計画で、1年目は自然史、理工両分野の計約80種の展示や装置を一新した。26日から一般公開する。

 「宮城・仙台の自然」エリアの目玉は「広瀬川スカイアドベンチャー」。広瀬川をドローンで上空から撮影した映像を高さ約1・2メートル、幅約2・7メートルの大画面で視聴できる。

 流域ごとに計12種、各約1分間の動画を選べるほか、前方から風が吹き出す演出もある。担当者は「鳥になった気分を味わいながら、地形の成り立ちなどが学べる」とPRする。

 約500万年前に生息し、宮城野区榴岡で見つかったゾウの臼歯の化石など収蔵品を新たに公開。古代の巨大ザメ・メガロドンのあごの骨のレプリカ、約800万年前に市西部にあった白沢カルデラ湖を再現したジオラマも登場した。

 「科学の探究」エリアは、実験や体験を通して科学の原理や法則を理解してもらうコンセプト。空気抵抗のない真空中では金属球とパラシュートが同じ速さで落ちる「自由落下」が確認できる装置や、自然界を飛び交う放射線が霧状の軌跡として観察できる機器が並んだ。

 2年目の改修は10月に着手する。3階展示室に仙台ゆかりの研究者の紹介や防災・減災を学ぶコーナーなどを設ける計画で、一般公開再開は来年4月の予定だ。1年目を含む総事業費は18億7990万円。

 加藤民夫館長は「楽しみながら、科学に触れてほしい。県内外から訪れてもらえるよう魅力を発信する」と話した。

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