仙台火力4号機きょう再開 冬の需要対応で前倒し

東北電力は7日、東日本大震災で被災した後に復旧し、試運転を続けていた仙台火力発電所4号機(宮城県七ケ浜町、出力44万6000キロワット)の営業運転を8日に再開すると発表した。
 被災した同社の火力発電所3カ所の計5基のうち、再開は新仙台火力1号機(仙台市、出力35万キロワット)に次いで2基目となる。
 当初の復旧予定は3月末だったが、今冬の電力需要に対応するため前倒しした。試運転の段階から電力需要のピーク時間帯にほぼフル出力で稼働しており、8日以降は長期間のフル出力運転が可能になる。
 東北電はこの日、4号機の中央制御室などを報道各社に公開。松崎裕之所長は「発電効率の高い重要な電源が短期間で復旧できて良かった」などと述べた。
 4号機はガスと蒸気の二つのタービンを組み合わせた発電設備で、熱効率は世界最高水準とされる。1~3号機は老朽化で廃止され、4号機だけで稼働している仙台火力発電所は、震災で高さ約5メートルの津波を受け1階部分が浸水。揺れによる設備被害もあった。
 東北電は昨年6月に本格復旧に着手し、12月に試験運転を始めた。

タイトルとURLをコピーしました