県産米の飼料を与えて育成した仙台牛の新しいブランド「みやぎ美(み)らいす和牛」の試食会が4日、仙台市宮城野区の市中央卸売市場食肉市場であった。5日の上場を前に、生産者がきめ細かな肉質とくせのない脂身などをアピールした。
大崎市鹿島台、同市古川などの畜産農家でつくる「みやぎ循環型優良和牛生産組合」が主催、バイヤーや市場関係者ら約40人が参加した。概要説明に続き、焼き肉の試食コーナーが設けられた。
組合は2009年に地域循環型の和牛生産事業を開始し、11年11月からは飼料用米による育成試験に着手。県内で生まれ肥育された和牛に、蒸した玄米の加工えさを出荷前に6カ月以上与える生産システムを確立した。
米をえさとして与えた和牛は、うま味成分の不飽和脂肪酸が増加しているという。
石川高雄組合長(57)は「味わいが女性や高齢者向きで、和食にも合う。売り込みを進めながら、生産者のネットワークを広げていきたい」と意気込む。