戦国武将の真田幸村とその子孫が残した逸品を紹介する特別展「仙台真田氏の名宝Ⅱ」が、蔵王町のございんホールで開かれている。「仙台・宮城『伊達な旅』春キャンペーン」に合わせ、町と町教委が主催した。
幸村から数えて14代目当主の真田徹さん(65)=東京都杉並区=が所蔵する30点余りを展示。幸村が使ったと伝わる甲冑(かっちゅう)や六文銭旗、采配など貴重な史料が並ぶ。
幕末に仙台藩参政を務め、戊辰戦争に臨んだ10代目喜平太にも焦点を当てた。喜平太が書き改めた仙台真田家の系図に加え、洋式の大砲や騎兵を克明に描いた装備図も公開された。
20日の開会式には徹さんも出席。「ことしは幸村の大坂入城400年の節目。戦国の物語は幸村が中心だが、落城後、仙台や蔵王で長く暮らした仙台真田氏の姿を感じ取ってほしい」と話した。
大坂夏の陣(1615年)後、幸村の次男大八らは、敵方だった伊達家の重臣、白石城主の片倉小十郎重長にひそかに引き取られ、現在の蔵王町東部に領地が与えられた。幸村の子孫は「仙台真田氏」と呼ばれる。
特別展は8月31日(原則月曜休館)までの午前9時~午後5時。入場無料。連絡先は町教委0224(33)3008。