仙台空港からするっと日本三景松島、世界遺産平泉へ 観光路線バス快走

今年1月に岩手県北バス(盛岡市)が運行を始めた仙台空港と日本三景「松島」、世界遺産「平泉」を結ぶ観光路線バスが好調だ。9月の乗客数は1000人を突破して過去最高を記録した。採算ラインの月間乗客数3000人達成に向け、さまざまなサービスで攻勢を掛ける。
バスは仙台空港から仙台うみの杜水族館(仙台市宮城野区)などを経由し、松島文化観光交流館(宮城県松島町)まで1日6往復する。このうち2往復はJR平泉駅と中尊寺・平泉レストハウス(岩手県平泉町)まで運行する。
乗客数はダイヤを改正した5月の260人から徐々に増加。9月は1010人で約4倍になった。近畿圏からの観光客が4割と最多で、台湾や韓国からの訪日外国人旅行者(インバウンド)も5%超を占める。
乗客の利便性向上のため、インターネットでの予約や決済に加え、仙台空港や松島観光ガイド事務所、平泉レストハウスでも乗車券を販売する。車内には無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」を整備。英語、中国語、韓国語、タイ語の観光アナウンスシステムを導入した。平泉レストハウスなどでは手荷物無料預かりの乗車特典も設けた。
今後は日本語を含めた5言語対応の専用ホームページを開設。沿線の見どころなどを紹介して国内外へのPRを強化する。
岩手県北バスの平沢光昭常務執行役員は「東北の玄関口である仙台空港の利用促進は東北全体の観光や地域振興につながる。北東北の接続交通として貢献していきたい」と話す。

タイトルとURLをコピーしました