仙台藩の異才 第2弾を発行

◎お抱え絵師の佐久間家など/ゆかりの実業家紹介

仙台藩士の墓がある寺院を調べている仙台市の市民グループ「北山ガイドボランティア」(中山敦会長)が、仙台藩ゆかりの実業家らの功績をたどる冊子の第2弾を発行した。主に藩制時代に活躍した12の家を取り上げた。

A4判、33ページで、タイトルは「仙台藩を彩った異才たち」。青葉区新坂町にある大願寺と正円寺に墓碑がある実業家らを紹介した昨年10月発行の第1弾 の続編で、新坂町の荘厳寺にある絵師や商人らの墓碑などを調べた。加藤俊昭さん(80)ら会員4人が中心となって執筆した。
取り上げた12の家のうち、藩のお抱え絵師などとして代々活躍した佐久間家については、「釈尊出山の図」をはじめ歴代絵師の代表作などを紹介。菓子商として終戦間際まで続いたという「明石屋」については、名物「塩瀬まんじゅう」を詳述した。
荘厳寺の文化財にも触れている。山門は藩の権力闘争「伊達騒動」の中心人物、原田甲斐の邸宅から移築された屋敷門。移築の際、柱の上下左右を逆にした「逆さ門」と呼ばれる由来を記載した。
北山ガイドボランティア事務局長の吾妻信夫さん(74)は「墓碑の風化などで調査が難航した部分もあったが、寺の協力もあり無事発行できた。今後も別の寺院を対象に、調査と冊子の発行を続けたい」と話す。
同グループは、冊子をテキストにした歴史講座を25日午前10時~正午、青葉区の北山市民センターで開く。参加費(冊子代)500円。申し込みは15日まで。参加者以外でも希望者には冊子を500円で頒布する。連絡先は同センター022(272)1020。

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