仙台銀・きらやか銀10月統合 震災受け1年遅れで実現

経営統合に向けて協議中の仙台銀行ときらやか銀行(山形市)は25日、それぞれ開いた取締役会で、共同持ち株会社設立による統合期日を10月1日とすることを決めた。両行は東日本大震災を受けて統合を延期しており、当初予定の昨年10月から1年遅れの実現を目指す。
 今後は持ち株会社の名称や統合比率、トップ人事などを決め、4月に最終合意し、6月のそれぞれの株主総会で承認を得る予定。持ち株会社の本社は仙台市に置くことで既に合意している。
 仙台銀は「早期に経営統合を完了し、(被災企業などに対する)復興支援態勢を強化したい」と説明。きらやか銀は「期日決定は復興支援という統合の大きな特徴をアピールする意義もある」とした。
 両行は2010年10月に経営統合方針を発表したが、震災を受けて協議を中断し、統合目標を「12年度の早い時期」に延期した。協議は昨年5月から再開し、これまでに計22回の話し合いを重ねてきた。
 震災で仙台銀は取引先の被災により貸倒引当金など多額の特別損失を計上し、11年3月期連結決算で67億円の純損失となった。昨年9月には財務基盤強化のため300億円の公的資金注入も受けており、統合に向けた協議の行方が注目されていた。
 統合が実現すれば預金残高は2兆176億円(11年9月末時点)に上り、東北の地方銀行、第二地銀で7番目、第二地銀に限るとトップのグループが誕生する。

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