仙台市で14日開幕する国連防災世界会議を控え、JR仙台駅がピリピリとした雰囲気に包まれている。国内外の要人の利用に 加え、同日は寝台特急「北斗星」(上野-札幌)が定期運行ラストランとなり、鉄道ファンが大勢訪れることも想定される。歓迎ムードが盛り上がる一方で、 JR東日本仙台支社は「何とか無事に」と願っている。
会議参加者は本体会議が5000人、関連行事が延べ4万人と予想される。潘基文国連事務総長や天皇、皇后両陛下、安倍晋三首相ら約20人の首脳級、約100人の閣僚級が出席する。
仙台支社は東北新幹線や仙台空港アクセス線を利用する参加者が多いと見込み、期間中の警備体制を強化。利用が集中するとみられる13~15日は宮城県警の 警察官や80人の駅員以外に、仙台支社や警備会社の社員が巡回する。日によってはごみ箱やコインロッカーの使用を控えてもらう。
支社広報室は「利用客には不便を掛けるが、安全に万全を期したい」と気を引き締める。
14日のダイヤ改正を前に、駅構内約20カ所の時刻表を張り替える。北斗星ラストランは上野発札幌行きが13日午後11時30分発、札幌発上野行きが14 日午前4時53分発の予定。「最後の姿を見たい鉄道ファンがどの程度来るのか予測しにくい」(支社広報室)が、混乱を避けるため社員数人を配置し備えると いう。
12日は会議参加者の利用が増え、新幹線改札口で午後3時前、清掃スタッフ約30人が折り鶴のストラップを利用客にプレゼントした。業務の合間に仕上げた手作りの「おもてなし」。外国人女性グループは「ありがとう」と喜んだ。