岩手県北自動車(岩手県北バス、盛岡市)と宮城交通(仙台市)は16日、三陸沿岸道路経由で仙台市と宮古市を結ぶ高速バスの本格運行を始める。これまで取り組んできた実証運行が好評で、乗客の増加が見込めるためという。
JR仙台駅前(宮交仙台高速バスセンター)と宮古市の道の駅シートピアなあどを1日2往復する。仙台発は午前8時15分と午後3時55分。宮古発は午前7時5分と午後3時半。
仙台発の場合、仙台駅東口、気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ、三陸鉄道陸中山田駅、JR宮古駅前を経由する。所要時間は仙台-宮古駅が約4時間半、仙台-気仙沼が約2時間20分など。
片道運賃は仙台-宮古市内が4000円、仙台-気仙沼2100円、気仙沼-宮古市内3200円など。子どもはいずれも半額。割引がある2回回数券も販売する。
実証運行は昨年10月に開始した。1日2往復で、週末を中心に1便当たり平均10人が利用。年末年始は1便30~40人の利用があった。乗客約700人が回答したアンケートでは、三陸道利用による時間短縮への評価が高かったという。
岩手県北自動車の担当者は「仙台圏から多くの観光客を取り込み、沿岸部の関係人口増加につなげたい」と話す。