仙台 被災ビール工場出荷再開

東日本大震災で大きな被害を受け操業を停止していたキリンビールの仙台工場が復旧し、2日からビールの出荷が始まりました。
仙台市宮城野区にあるキリンビールの仙台工場は、震災でビールを貯蔵する4基のタンクが倒壊したほか、津波で製造ラインが水につかる被害を受けて、半年間にわたって操業を停止しました。その後、生産設備が復旧し、2日から缶ビールの出荷が始まり、関係者が出席して式典が開かれました。生産規模は、まだ、震災前の60%程度にとどまっていますが、今後、瓶ビールの生産を再開させるなどして、来年3月をめどに震災前とほぼ同じ水準に回復したいとしています。式典に出席した宮城県の村井嘉浩知事は「震災直後は工場が閉鎖されるのではないかという懸念もあったが、復興の先駆けとして出荷が再開したことは大変ありがたい」と話していました。また、キリンビールの松沢幸一社長は「生産体制を震災前の水準に回復させるために、復旧工事を進めるとともに、地域の防災拠点となるよう対策も強化していきたい」と話していました。東北地方では、宮城県名取市にあるサッポロビールの工場がすでにビールの出荷を再開しているほか、福島県本宮市にあるアサヒビールの工場も今月下旬に出荷を再開する見通しです。

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