宮城県名取市は東日本大震災の被災者が暮らした市愛島郷の愛島東部仮設住宅跡地について、細田工務店(東京)に売却することを決め、市役所で15日、契約締結式を実施した。同社は住宅地として開発し、2023年のまちびらきを目指す。
県警察学校に隣接する跡地は面積約2万5400平方メートルで、売却金額11億3051万円。細田工務店は一般住宅用として約80区画を整備するとともに、診療所や薬局、スポーツジムなどの誘致に取り組む。
締結式で同社の平野富士雄社長は「安全、安心で快適な住宅を提供し、にぎわいのあるまちづくりに貢献したい」と述べた。
愛島東部仮設住宅は市内最大の182戸が整備され、津波被害を受けた市閖上地区の被災者らが暮らした。20年4月末に最後の入居者が退去し、解体撤去されていた。
一方、市は市名取が丘1丁目の市営住宅名取団地跡地約8900平方メートルを渋谷商事(名取市)に売却することを決め、市役所で15日、契約締結式を行った。売却金額は約3億6500万円。同社は22年度中に宅地約40区画を造成する計画。