伊達なスタイルで発進 地下鉄東西線車両デザイン発表

仙台市は13日、2015年度の開業を目指す市地下鉄東西線(動物公園-荒井駅、全長14.4キロ)の車両デザインを発表した。前面に仙台藩祖伊達政宗のかぶとを連想させる三日月をかたどった意匠を施すなど「仙台らしさ」を演出した。
 外観はアルミ合金の材質を生かした銀色がベース。側面上部に広瀬川の清流や太平洋などをイメージした水色のラインを配し、その下に正方形の模様を等間隔で並べた。基本色の水色に加え、青葉山と東部田園地帯の緑、街の温かさや活気を連想させる黄やオレンジを配色した。
 座席の色は伊達家が合戦の旗に使った紺色を、乗降口の扉窓は柔らかな雰囲気を醸す楕円(だえん)形を採用した。市はことし8月、仙台工高と県工高の生徒を招きワークショップを開催。高校生が考えた沿線のイメージや色を基に、近畿車両(大阪府東大阪市)が設計し、デザインを決めた。
 需要予測が03年の事業許可時と比べ3割減り、整備費圧縮のためカラーリングはシールで行う。約2億円の塗装設備が不要となるなど経費節減につながるという。
 東西線は1編成4両で定員388人。15編成(計60両)を発注する。車両整備費は1編成当たり約5億6000万円で計約83億円。13年4月から製造し、14年度に試運転を始める。
 奥山恵美子市長は13日、「杜の都を連想させる南北線車両の緑に対し、東西線沿線の特徴の海や川を表す水色が効いている。かぶとのデザインも目を引く」と話した。

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