【トーランス(米国)亀山貴裕=報道部】仙台市など東北の県庁所在地6市による観光物産展「ライジング・トウホク・フードフェア」が16日、米カリフォルニア州トーランス市などで開幕した。東日本大震災で落ち込んだ外国人観光客の誘致と販路拡大を目指し、ずんだ餅やきりたんぽ、いわて牛など約200種類の東北の味を一堂に集めた。
震災を機に始まった東北六魂祭の枠組みを生かした初の試み。カメイ(仙台市)の子会社で、米国のスーパーマーケット「ミツワマーケットプレイス」の4店舗を舞台に、6市の夏祭りや東北の物産を発信した。
トーランス店では、仙台市の観光PR集団「伊達武将隊」や山形市のミス花笠、福島市のキャラクター「ももりん」がオープニングイベントに参加。盛岡市のミスさんさ踊りも駆け付け、太鼓と笛の音色に合わせた華麗な踊りで買い物客を魅了した。
ロス近郊から来店したアンバー・ディケンスさん(29)は「さんさ踊りの太鼓と華やかな衣装が気に入った。日本へ旅行する際は東北も候補にしたい」と笑顔で話した。
物産展ブースには、開店後間もなく牛タン弁当などを買い求める客が続いた。ミツワの担当者は「予想以上の反応」と満足げな様子だった。
大学生アリスン・エニーさん(20)は金つばや果物ジュースを購入。「東北の地名は知らなかったが、フェア開催中しか買えないと思って手を伸ばしてみた」と語った。
サンノゼ店とともに19日まで。23~26日はニュージャージーとシカゴの2店舗で開く。