休校中も学校で子ども受け入れ 静岡市が「激変緩和措置」 教職員が対応

静岡市は、市内の小中高校127校について3~15日を臨時休校にする。「激変緩和措置」として、休校期間中も学校で児童生徒の受け入れを行うほか、影響を受ける市職員には時差出勤や在宅勤務を認め対応する。記者会見で田辺信宏市長は「感染拡大を防ぎ子どもの安全を守るための措置」と述べた。

 市は「突然学校が休校することで混乱する家庭もある」とし、子供を自宅で見ることが難しい家庭から希望があった場合、児童生徒を学校で預かる。午前8時半~午後2時まで各校の教職員が対応にあたる。

 田辺市長は「子どもの安全を守るための措置。産業界も有給休暇の取得や勤務時間の調整に協力してほしい」と呼びかけた。市内の多くの小学校では18日、中学校では19日に予定されている卒業式は規模を縮小した上で行う。

 静岡市立葵小学校(葵区)では児童の下校前に、担任教諭が臨時休校を説明した。4年3組の児童約30人は真剣な表情で聴き入り、女性教諭が「落ち着いて、おうちで過ごしてください」と呼びかけると、「はい」と元気よく返事をした。

 クラスでは、転校する男子児童のお別れ会が予定されており、児童から日程を心配する声が上がった。女子児童の一人は「友達と中途半端に別れるのは嫌。休み中にみんなと会えないのも悲しい」と話した。

 同校の川島広己校長は「この1、2週間が収束できるかの瀬戸際。ある意味、国難でもあるので、みんなで頑張って乗り越えていくしかない」と話した。【古川幸奈】

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