ファンシー雑貨販売「パティズ」(福島県会津若松市)が、ショッピングセンター(SC)への出店を加速している。仙台市に6月、85店目を開店。商圏に合わせた柔軟な店作りで本年度は6~7店の出店を予定、100店舗体制を視野に入れる。
仙台市泉区のイオンタウン泉大沢SCにオープンした「WIZ&CLOVER(ウィズアンドクローバー)」。得意とする女子小中高生向きのファンシー雑貨に加え、キッチン用品など大人向け生活雑貨、化粧品を充実させた。
ゲームソフト「妖怪ウォッチ」や映画「アナと雪の女王」の関連商品の販売が好調と見ると、売り場の前面に配置するなど、現場の判断を重視した店作りをしている。
パティズは1993年設立。10年前から出店ペースを上げ、北海道から長野県まで東日本の郊外型SCに展開する。宮城県で9店を経営していたクリエイティブゴトウ(仙台市)を6月に吸収合併、宮城の店舗網を広げた。
新潟、栃木両県への出店も決め、さらに3、4店の開店を準備する。強みは「かわいい」商品の品ぞろえと、売り場面積100~700平方メートルまで対応する適応力。SC側が集客の目玉として出店要請する例が多い。
斎藤啓一社長(59)は「大型SCはファンシー雑貨だけでも対応できるが、小規模SCは他の商品との組み合わせが大事。店の広さ、客層に合わせた品ぞろえが大切だ」と出店方針を語る。
全国のファンシー雑貨店は淘汰(とうた)が進む。斎藤社長は「少子化の中、ファンシー雑貨だけでは頭打ちでプラスアルファが必要。さらに合併連携も考え、窓口を広げる」と次の展開を見据える。