住宅メーカーの北洲(宮城県富谷市)は、購入者が将来の収入減のリスクや住み替えに備えられる「残価設定型住宅ローン」の借り入れが可能な住宅の提案を始めた。一般社団法人移住・住みかえ支援機構(東京)の保証制度を活用する。
残価ローンは、ローンを組んでから一定の条件を満たした約20~25年後以降、月々の返済額を従来の3、4割程度に圧縮する選択権を行使できる。家主が亡くなった際に住宅や土地の所有権を協会に移すのが条件。選択権を行使した後は、協会がローンの残高と同額で住宅を買い取る別の選択権も使えるようになる。
残価ローンの提案ができるのは地方を拠点とする中小の住宅メーカーでは初めて。これまでは大手のメーカー6社だけだった。
北洲は残価ローンの提案を9月1日に始めた。担当者は「退職や転居といった暮らしの変化に柔軟に対応できるようになる。住宅ローンに縛られず、新しい家の持ち方が可能になる」とPRする。