国土交通省がまとめた東北の7月の新設住宅着工戸数は前年同月比5.2%増の6113戸で4カ月連続で前年を上回った。消費税増税の影響が薄まる中、東日本大震災の復興需要がけん引した。
県別の着工戸数は表の通り。山形は7カ月、岩手は3カ月連続で増えた。青森、宮城は2カ月ぶりに増加。秋田、福島は2カ月ぶりに減少した。
持ち家は全体で6.5%増の2690戸となり、5カ月連続で増えた。青森、山形、福島の3県で増加した。仙台市は前年の192戸から226戸に伸びた。福 島県の原発被災地は、5日に避難指示が解除される楢葉町が前年の0戸から8戸、昨年解除された川内村も0戸から3戸へ増えた。
貸家は全体で7.1%増の2901戸。岩手が45.7%増の325戸、宮城は32.2%増の1462戸、福島は26.7%減の658戸だった。災害公営住宅の着工が終わった仙台市は前年の403戸から300戸に減った。
分譲は11.8%減の499戸。うち一戸建ては9.0%増の483戸。マンションは着工がなかった。
住宅金融支援機構東北支店の担当者は「災害公営住宅の着工や宅地造成の時期によって、持ち家、貸家ともに月ごとにばらつきがあるものの、被災地を中心に着工数は高水準を保っている」と話した。