住宅着工5ヵ月ぶり増 東北・4月14.5%増

国土交通省がまとめた東北の4月の新設住宅着工戸数は5597戸で、前年同期比14.5%の増加となり、5カ月ぶりに前年を上回った。宮城、福島両県で災害公営住宅の着工が増えた。
県別の着工戸数は表の通り。青森、山形が4カ月連続の増加。宮城は5カ月ぶり、福島は4カ月ぶりに増えた。秋田は減少に転じ、岩手は2カ月連続で減った。
持ち家は全体で0.4%増の2524戸。青森、宮城、山形が増加し、岩手、秋田、福島は減少した。市町村別では郡山市が前年の47戸から3戸へと大幅減。 福島第1原発事故後、全町村避難が続く福島県飯舘村と楢葉町では、避難解除を見据え、震災後初の持ち家の着工が1戸ずつあった。
貸家は全体で48.3%増の2447戸。宮城が61.5%増の1221戸、福島は92.3%増の596戸だった。災害公営住宅の着工が大きく影響しており、南相馬市は前年の37戸から299戸に伸ばした。
分譲は12.3%減の604戸で、うち一戸建ては8.7%減の388戸だった。マンションは宮城と福島だけで、全体で20.5%減の210戸だった。福島はいわき市で着工があった。
住宅金融支援機構東北支店の担当者は「被災地では宅地造成や災害公営住宅の建設が続いており、着工数は地域によってばらつきがある。ただ震災の影響は全体的に薄らぎつつある」と話した。

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