住宅着工7ヵ月ぶり増 消費マインド改善 東北・7月

 国土交通省がまとめた7月の新設住宅着工戸数によると、東北6県の総数は4034戸となり、前年同月を8.9%上回った。前年超えは7カ月ぶり。国交省は「全国的に震災以降、沈んでいた消費マインドが改善しつつある」とみている。県別着工戸数と前年同月比増減率は表の通り。宮城、福島以外の4県が前年同月比プラスだった。
 種類別では持ち家が全体で16.6%増の2505戸となった。このうち山形は57.6%増(着工戸数386戸)と大幅に伸びた。他は秋田34.9%増(344戸)、青森18.3%増(394戸)、宮城16.8%増(626戸)、岩手11.4%増(351戸)。福島だけが12.9%減(404戸)と落ち込んだ。
 分譲住宅は全体で27.1%増の366戸。山形以外の5県で増加し、岩手は35戸で2.3倍。貸家は全体で8.6%減の1153戸となった。
 全体の増加傾向について、国交省は「住宅エコポイントの期限が7月末だったことも、プラス要因として否定できない」と指摘。住宅金融支援機構東北支店は「県単位では増加したが、被災者の復興需要とは明確に言えない。災害復興住宅融資の動きもまだ弱い」と分析している。
 全国の7月の着工総数は8万3398戸で21.2%増と、4カ月連続で増えた。

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