国土交通省がまとめた10月の新設住宅着工戸数によると、東北6県の総数は前年同月比75.3%増の6047戸だった。1カ月の戸数が6000戸を上回るのは、リーマン・ショック前の2007年6月(6565戸)以来5年4カ月ぶり。
前年超えは10カ月連続。住宅金融支援機構東北支店は「東日本大震災で大きな被害を受けた、岩手、宮城、福島3県を中心に、今後も伸びが見込まれる」としている。
県別の着工戸数は表の通り。全県で前年同月を上回り、中でも被災3県の伸び率が高かった。
住宅の種類別では、持ち家が東北全体で2837戸に上った。このうち宮城が907戸、福島638戸、岩手443戸といずれも活発だった。
貸家は前年の約3.3倍の2622戸で、震災後最多となった。宮城は975戸で前年の3倍ちょうど。岩手は465戸と約10.6倍に達した。
分譲は前年の約2倍の553戸。うち一戸建ては40.3%増の348戸、マンションは約5.7倍の205戸となり、宮城と福島で着工があった。
全国の着工戸数は前年同月比25.2%増の8万4251戸で、2カ月連続で前年を超えた。