住宅街に“謎の5色シール” そこには一定の規則性が…

住宅街の至るところに貼られた、白・緑・青などの謎の5色のシール。

誰が何の目的で…。

取材すると、ある一定の法則が浮かび上がってきた。

街の至るところに貼られた、丸いシール。

郵便受けの横にもぺたり、駐車場の柱にもぺたり。

近隣住民は、「誰がしたかわからないから気持ち悪いね。気味悪いっていうか」、「丸いシールが貼ってあった。気持ち悪い」などと話した。

住民たちが口をそろえて「気持ち悪い」と眉をひそめる、謎のシール。

これはいったいなんなのか。

現場は、富山市の水橋地区にあるのどかな住宅街。

シールは、わかっているだけでも5色。

しかし、それが何を意味しているのかはわからず、住民たちは頭を悩ませていた。

近隣住民によると、こうした5色のシールは、6月下旬から1軒の住宅につき、1枚貼られるようになり、水橋地区だけでもおよそ40カ所で確認されているという。

この問題に立ち上がったのが、近所に住む市議会議員。

シールに込められた暗号の解読を試みている。

押田大祐富山市議は、「黄色の家は日中いない、緑は人がたくさんいる、紺色は老人夫婦だけな感じ。わたしが見ていると」と話した。

シールの色は、住人の年齢や生活パターンを表しているという市議。

番組が近隣住民から得た情報と総合したところ、白が空き家、黄色は日中人がいない家、緑はたくさんの人が住んでいる家、青は高齢者が住み、赤はサンプルが少ないためわからないという結果に。

押田富山市議は「“訪問販売”や“振り込め詐欺”とかのマーキングじゃないかと言われている」と話した。

5色のシールは、訪問販売や振り込め詐欺のターゲットとなる、いわば標的仕分けのサインなのか。

調べてみると、こうした住宅へのマーキングは、過去にも存在した。

2003年、関東地方で、住宅の表札にシールが貼られたり、暗号のような数字や記号が書き込まれる被害が相次いだ。

これらは、悪徳訪問販売業者が住民の在宅時間や押しの弱さなどを暗号にして残しておいたものだった。

そこで11日、総合防犯設備士の高嶋郁さんに、シールだらけの街をパトロールしてもらった。

高嶋さんは、「玄関マーキングといって、訪問販売や空き巣狙いみたいなものが下見をしていて、入りやすそうな家にマークしていくことはよくある」と話した。

高嶋さんは、5色のシールを犯罪者の常とう手段“玄関マーケティング”の可能性が高いと指摘。

高嶋さんは、「周りに不審者がいなかったかどうかなど、近所のコミュニケーションが一番大切。証拠に残るように写真を撮る、跡が残らないようにきれいに剥がす」と話した。

住宅や標識に無断でシールを貼る行為の法的な問題について、山田・尾崎法律事務所の厚井久弥弁護士は、「基本的には軽犯罪法違反。シールを貼るために塀で囲まれた庭に入ったということになれば、立ち入る行為自体が住居侵入という罪にあたる可能性も」と指摘した。

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