INAXやトステムを傘下に置く住生活グループは15日、中国の白物家電最大手ハイアールグループと中国市場での建材・住宅設備機器の販売事業で提携すると発表した。中国を軸にアジア事業の拡大を狙う住生活グループと、住生活グループの建材・住設機器を販売ラインアップに加えたいハイアールの思惑が一致した。早期に合弁会社を設立する方針。
中国事業の拡大により、住生活グループは2013年度の海外事業の売上高を、10年度見通しに比べ4・4倍の2000億円以上に引き上げる計画だ。
「ハイアールの中国国内の顧客網やサービス網を活用することで、建材分野のほとんどの領域をカバーできる」
この日、都内で会見した住生活グループの潮田洋一郎会長はこう強調した。ハイアールの販売チャンネルを通じ、住生活グループの衛生陶器や壁材、窓枠などの拡販につなげられるとの判断だ。
一方、ハイアール側のメリットとしては、内装工事が行われないケースが多い中国の建材市場の開拓強化につながり、「新たな需要を取り込める」(張瑞敏会長)という。