建設業者や農業者向け用品の専門店「プロノ」を展開するハミューレ(札幌市)は、東北での出店に乗り出している。北海道以外では初の店舗を昨年11月、仙台市内に出店。今年3月までに岩手、宮城両県で計5店にし、同月には岩沼市に物流拠点も開設する。同社は東北を全国展開の足掛かりとする方針だ。
プロノはデザイン性や機能性を重視し、自社開発した商品が特徴。明るい色の作業服や農作業具は家庭菜園に取り組む主婦にも好評で、防寒具はアウトドア愛好者やOLの購入も多いという。
東北では昨年11月の仙台六丁の目店(仙台市若林区)に続き、12月に多賀城店(多賀城市)をオープン。3月には仙台、名取、盛岡各市に1店ずつ増やす。さらに8月までに3店を東北に設ける計画だ。
正社員の地元採用にも取り組む。東北では1月現在5人を採っており、4月にはさらに5人を採用する。来年春の入社では15人ほどを予定する。
東北出店は当初、青森県で始める方針だったが、東日本大震災の復興関連需要を見込んで宮城とした。商品構成は北海道より積雪日数が少ないことを考慮し、スニーカー型防寒靴、保温性の高い手袋、インナー類を充実させた。
売り場面積710平方メートルの仙台六丁の目店は約5200種、約4万2000点を扱う。
ハミューレは「防寒用と1次産業向け商品の多さを生かし、格好良く、かわいく仕事をしてほしい」とアピールする。関東や中部、近畿への出店も目指すという。
同社は1975年創業で、北海道ではプロノ24店を展開。従業員232人で、年商は47億5500万円(2012年8月期)。