政府が、国内の大学に留学する外国人の入国審査基準を厳格化し、今春から本格的に運用を始めたことが分かった。日本の大学で軍事転用が可能な先端技術を研究する場合、学歴や職歴のほか、必要に応じて留学や研究に関連して資金提供を受けている団体や企業についても、大学側が出入国在留管理庁に詳しく報告するよう求めている。経済安全保障の観点から疑わしい人物と判断すれば、ビザ(査証)の発給を認めないことも検討する。 【写真】台湾の離島「たった2日で砂浜が消えた」…中国船が採取
複数の政府関係者が明らかにした。中国を念頭に、軍事転用可能な先端技術の流出を防ぐ狙いがある。同庁は国家安全保障局(NSS)を中心に外務、経済産業両省などとも連携する。
従来、大学が同庁に提出するのは留学生受け入れの承諾書や、最終学歴を記した履歴書などに限られていた。新たな運用ではロケットの素材や人工知能(AI)などを研究する留学生の過去の学歴や職歴、出身組織や契約関係など詳細な経歴を書類で提出させる。