宮城県川崎町の青根温泉に「ほたるの森」が完成し、初めてのシーズンを迎えている。午後8時ごろには新たにできた遊歩道からホタルが舞う光景が間近に見られ、観光客を魅了している。見ごろは20日ごろまでという。
ほたるの森は、公衆浴場「じゃっぽの湯」から北側に100メートルほど下ったところにある。昨秋、沢に近づける遊歩道を整備し、下草刈りもほぼ完了した。
地元住民によると、ホタルは6月下旬から飛び始めた。各旅館から歩いて行くことができ、淡い光が飛び交う様子は温泉客に好評という。
遊歩道整備は、ホタルを観光に生かそうと5年ほど前から地元住民が始めた。沢沿いの町有地を借り、下草を刈ったり間伐材を使って道を造ったりしてきた。
同温泉を訪れる観光客は、2007年に約15万人に上ったが、近年は10~12万人で推移している。来年はホタルの季節に合わせてイベントを開催し、誘客につなげたいとの狙いもある。
原玖二陽・青根行政区長は「青根温泉での催しはこれまで、一日限りが多かった。ゆっくり過ごしてもらうイベントをさらに企画していきたい」と話している。