大阪市教委がまとめた児童・生徒のいじめ行為や教員への反抗的な態度といった問題行動を分類し、レベルごとに具体的な対策を示す教員の対応指針案で、連携して作成した大阪府教委は17日、府内の各市町村教委に指針案の活用を要請することを明らかにした。
指針案では、問題行動を軽い方からレベル1~5に分類。それぞれ具体事例を列挙し、誰がどう対応するかを記載している。
レベル1は、反抗的な言動や無断欠席などで、担任や学年主任が指導。
レベル2は軽度の暴言や軽微な器物損壊などで、保護者を交えて協議した上で管理職らが指導する。
レベル3は、暴言や暴力、喫煙などで、警察やソーシャルワーカーなど外部機関と連携。
レベル4は、傷害行為や危険物、違法薬物の所持などで、教育委員会が出席停止を命じる。
重い傷害行為や凶器所持、放火などはレベル5として、警察に通報する。
その一方、問題行動を改善するプログラムも紹介。レベル5の問題行動をしたとしても、改善がみられた場合は再度校内で生徒を見守り、更生に向けた取り組みを行うことを明記した。
指針案は学校側が取る行動をあらかじめ生徒や保護者に示すことで、問題行動を未然に防ぐとともに、保護者の協力を求めやすくする狙いもあり、活用は各市町村教委の判断に委ねられる。中原徹教育長は「問題行動を行う生徒を立ち直らせ、それによって被害者を減らすことが大きな目的だ」としている。