就職や転職にあたり「ブラック企業は避けたい」と考える人は多いと思います。では、ブラック企業を見抜く方法はあるのでしょうか。そこで、就職活動・転職活動をしたことがある全国の20〜60代以上の男女501人(女性255人・男性246人)に調査をしたところ、約7割の人が「ブラック企業かどうかを気にして就職・転職活動をした」と回答しました。また、入社前にブラック企業を見抜く方法は、「求人内容をよく読む」が最も多かったそうです。
株式会社AlbaLink(東京都江東区)が運営する『訳あり物件買取プロ』が、「入社前にブラック企業を見抜く方法に関する意識調査」と題して2023年3月にインターネットで実施した調査です。
調査の結果、67.3%の人が「ブラック企業かどうかを気にして就職・転職活動をした」と回答。「あまり気にしなかった」人は32.7%でした。
「気にした」と答えた人からは、「自分にとってワークライフバランスが大事だから」(23歳女性)、「ブラック企業だと残業が多く給与は安いから」(26歳男性)、「結婚後も長く続けるつもりで会社を探していたので。ブラック企業に就職してしまったら、長く続けられないと思った」(34歳女性)といった声が寄せられました。
一方、「あまり気にしなかった」と答えた人からは、「早く職につきたかったので、条件に合いそうなところを優先して探した」(29歳女性)、「自分自身がやりたいことかどうかを重視した」(32歳男性)、「とにかくお金が必要だったので、気にしている暇はなかった」(48歳男性)、「実際に働いてみないとわからないから」(53歳男性)といったコメントのほか、「就職・転職活動中の情報収集では、ブラックかどうか見抜けない」「どんな企業でも多少はブラックな部分がある」と諦めている人も目立ちました。
入社前にブラック企業を見抜く方法は?
続いて、「入社前にブラック企業を見抜く方法」を教えてもらったところ、1位は「求人内容をよく読む」(118人)でした。次いで、2位「ネットの口コミを調べる」(110人)、3位「面接で違和感を探す」(103人)、4位「社内・社員の雰囲気を知る」(93人)と続き、最近は口コミサイトやSNSで「A社はブラック」「B社でハラスメントがある」といった情報が瞬時に広まるためか、ネット情報で判断する人が多くなっていました。そのほかの結果と回答者からのコメントは以下の通りです。
【1位:求人内容をよく読む】
▽募集要項をよく見て、「最初から給料が高すぎる」「年間休日が少なすぎる」などは確認しておく(32歳女性)
▽誠意が感じられない募集要項の会社は選択肢から外していました。「誤字脱字」「説明があやふや」「口調が攻撃的」などから判断しました(52歳男性)
▽求人票をよく読むこと。「若手が活躍」「アットホームな職場」という記載がある場合はブラック企業のイメージがある。みなし残業の有無や時間も確認している(28歳女性)
【2位:ネットの口コミを調べる】
▽口コミサイトにはある程度真実があると思う(26歳女性)
▽会社の口コミが記載されているサイトを確認する(33歳女性)
▽転職系口コミサイトは役に立つと思います(40歳男性)
【3位:面接で違和感を探す】
▽面接で会話のキャッチボールができるか。不都合な質問をした際、スルーされたり回答をうやむやにされたりしないか(33歳女性)
▽面接で質問をしまくる。残業時間やみなし残業制などの質問で顔色が変わったり、面接官同士が目配せして苦笑したりするところから推測してみます(45歳男性)
▽人事担当者の「人当たりの良さ」だと思います。「人事は人当たりが良くて当たり前」と思うかもしれませんが、当たり前もできていない会社はブラック企業である可能性が高いと思われます(27歳男性)
【4位:社内・社員の雰囲気を知る】
▽会社見学を行い、社員さんたちの表情を見る(32歳女性)
▽説明会などで、社員同士の関係性を見る。ギスギスしているのもダメだが、仲が良すぎて「なあなあ」なのも仕事とプライベートの切り替えができていなさそうで危険(27歳女性)
▽面接時の待機時間に、社員同士の会話や仕事ぶりを観察する。学生のクラブ活動みたいな上下関係を感じた場合は、辞退を検討します(45歳男性)