【香港=角谷志保美】中国国営新華社通信などによると、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)の常務委員会は24日、野生動物の食用利用の禁止を決定した。新型コロナウイルスが、湖北省武漢市の海鮮卸売市場で販売されていた野生動物から人に感染した可能性があるとみられるためだ。
決定は「野生動物の不法取引を全面禁止し、むやみに野生動物を食べる悪習を排除し、人民の生命・健康・安全を適切に保障する」としている。ウサギやハトなど人工飼育が確立された一部を除き、陸上の野生動物の食用利用を禁止する。
中国の「野生動物保護法」では食用禁止の対象は、国の重点保護動物に限られていたため、感染拡大を防ぐ緊急処置として決定を出したという。違反者は厳罰に処される。