全国で新たに171人感染 大都市部でクラスター発生か

新型コロナウイルスの感染拡大で29日、全国で新たに171人の感染が確認され、総数は計2612人となった。東京都では1日あたりの感染確認数で最多となる68人。都や埼玉県などは週末の不要不急の外出自粛を求めていたが、埼玉県は、30日以降の平日も同じ要請を続ける。

 国内の感染者は今年1月中旬に初めて確認され、3月中旬以降に急増している。特に東京都や千葉県などの首都圏や大阪府や兵庫県などの関西圏での感染拡大が目立つ。小規模なクラスター(感染集団)の発生が要因とみられる。

 このうち東京都内の感染者は2月末で37人だったが、今月に入り急増。5日連続で40人以上が確認され、計430人になった。29日に確認された68人には、入院患者や医療従事者の感染が相次ぐ永寿総合病院(台東区)の関係者27人が含まれている。千葉県では障害者福祉施設「北総育成園」で、利用者など28人の感染がわかった。

 爆発的に感染者が増える「オーバーシュート」を防ぐ対策は平日も続く。埼玉県の大野元裕知事は29日の臨時会見で「出勤の自粛をお願いするものではない」とした上で、30日以降も東京都内への不要不急の外出自粛や時差出勤、在宅勤務を要請すると明らかにした。東京都も4月12日ごろまで、夜間の外出自粛や在宅勤務などを求めている。

 感染者の死亡は、29日に東京都内で90代男性が亡くなって計66人。年齢別では70~80代に集中している。

 東京都以外で29日に新たな感染者が確認された自治体は、北海道や宮城、栃木、埼玉、千葉、神奈川、福井、長野、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、高知、福岡、熊本、大分の各府県。このうち神戸市の20代女性1人は、感染が判明している阪神タイガースの藤浪晋太郎投手らと14日に大阪市内で会食していた。

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