全国学力テスト 「家にある本冊数」少ないほど正答率低い 探究型授業に格差解消効果

保護者の経済力や文化水準は学力に影響する。31日に結果が公表された全国学力テストでも、家庭の経済状況を示す指標となる「家にある本の冊数」が少ないほど正答率が低い傾向がうかがわれた。ただ、探究型授業により差が縮まることも分かり、学校教育の重要性が改めて裏付けられた。

調査では、蔵書数や、授業で自分の考えを相手に伝わるように工夫して発表していた経験を踏まえて正答率を分析した。

中3数学では、蔵書が0~25冊にとどまるが、授業で発表を工夫していた生徒の正答率は52・9%。蔵書が101冊以上あり、発表も工夫した生徒の65・2%との差が目立つ結果となった。

しかし、蔵書が101冊以上でも、発表を工夫していなかった生徒の正答率は45・7%にとどまった。蔵書が少なくても、発表を工夫したケースを下回っており、授業の取り組み方次第で格差の解消につなげられる可能性が示された。

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