全国的に「20歳代〜30歳代中心に感染拡大の傾向」…厚労省助言機関、GW対策求める

新型コロナウイルス対策を検討する厚生労働省の助言機関は20日、緊急事態宣言の発令が検討される大阪などまん延防止等重点措置の対象の10都府県だけでなく、「20歳代〜30歳代を中心とした感染拡大の傾向が全国的に見られる」との見解をまとめた。特に10都府県では、大型連休期間に感染を拡大させないよう、人の動きを減らす対策に積極的に取り組むよう求めた。

 田村厚労相は会議の冒頭で、「全国的な感染拡大という状況だ。だんだんN501Yの変異株の割合が増えてきている」と指摘。「休み中の医療提供体制をしっかり確保しなければならない」とした。

 厚労省によると、感染力が強い変異ウイルスに感染した人は、19日時点で全国で計5219人となった。変異型を調べる抽出検査で陽性となった人の割合は、11日までの1週間の速報値で、全国で46%に達した。大阪や兵庫で79%、東京で28%、神奈川では26%となり、従来型からの置き換わりが急速に進んでいる。

 助言機関は、特に大阪、兵庫では全世代で多数の感染者が発生し、医療提供体制が非常に厳しい状況と分析した。東京では、「まん延防止等重点措置の効果は明らかでなく、関西圏のような感染の急拡大もありえる」と指摘。すでに入院調整中の人数などが増加しはじめており、今後、医療への負荷の増大が懸念されるとした。

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