ゼンリンデータコムと電通は3月11日、東日本大震災から満4年を機に、「全国避難所データベース」を、全国の自治体と在日外国大使館向けに無償提供すると発表した。
「全国避難所データベース」は、大規模災害時の避難行動に欠かせない避難所情報をまとめたものとして、ゼンリンデータコムが2014年12月から提供を開 始。住所による緯度・経度情報の取得に加え、同社が地図情報作成で培った細かな補正を独自に実施し、高い正確性を確保している。
今回の無償提供により、自治体では単独利用に加え、これまで難しかった周辺自治体を含めたより広域での防災計画の立案や広報に「全国避難所データベース」を活用できる。また、在日外国大使館では、年々増加する訪日客や日本在住の外国人にとって有用な情報源となる。
また両社は、「全国避難所データベース」の利便性・活用性を高める有料ソリューションとして、市町村単位で避難所情報をマッピングした地図を、配布枚数の 制限を設けずに提供する「AreaCutter for 避難所」を有料で開始する。全国の自治体にとっては、改定時に避難所情報を編集し直す手間を省くことができ、避難所情報を的確に伝達できる。年間基本使用 料は、切り抜き回数100回までの場合は16万2000円から。基本使用料には地図の使用許諾権や印刷許諾権が含まれる。
さらに、在日外国大使館と外国報道機関向けに「全国避難所データベース」英語版の提供も有料で開始。新サービスは、日本在住の外国人や訪日客に向け防災と 危機管理の即戦力となる。年間使用料は10万8000円。なお、英語以外の言語でのサービビス提供についても、今後検討していく。