仙台市青葉区新川地区で17日、予約制のデマンド型乗り合い交通「八ツ森号」の試験運行が始まった。新川生活センター前で出発式があり、住民らが第1便を拍手で見送った。市内で3番目の地域交通で、試験運行は来年3月31日まで。新川地区内とJR仙山線の愛子、作並両駅方面を結ぶ。
町内会などでつくる新川地区地域交通運営検討会が運行主体となる。ニッカウヰスキー仙台工場、旧仙台ハイランド周辺の2カ所を自宅前で乗降できる「デマンド区域」に設定。区域内や区域間、区域外の乗降場所への移動に利用できる。
区域外の乗降場所は愛子駅、愛子地区のスーパーや医療機関、宮城総合支所、市バス白沢車庫、熊ケ根駅、作並駅など計12カ所に設置。月、水、金曜は午前5時~午後7時台に5便、火、木曜は2便を走らせる。
運行は相互タクシー(青葉区)に委託。車両は5人乗りセダンを使用するが、新型コロナウイルス感染防止のため、乗車は3人までとする。運賃はデマンド区域-熊ケ根駅間500円、同-愛子駅間800円。70歳以上の高齢者や障害者は8割引きで乗車できる。
試験運行は市の地域交通支援制度を活用し、5%を超える収支率(運行経費に占める運賃などの収入の割合)達成を目指す。
出発式で検討会の石垣喜美雄会長(78)は「運行計画の見直しを図りながら、来年4月以降も継続させたい」と強調し、郡和子市長は「皆さんの力を結集させた地域交通に大きな期待を寄せている」と語った。
第2便に乗った同地区の主婦瀬上まきこさん(75)は「路線バスに乗