六魂祭連携生かし東北6市、米で10月フェア

仙台市など東北の県庁所在地6市が、海外での観光物産フェアを初めて合同開催することが25日、分かった。第1弾を10月に米国で開く。東日本大震災以降、東北の夏祭りが結集した「東北六魂祭」で培ったネットワークを生かして祭りを披露したり、名産品を実演販売したりして、落ち込んだ外国人観光客の誘致や販路回復を目指す。
 フェアの名称は「ライジング・トウホク・フードフェア」。初回は、10月16~19日と同23~26日の計8日間、米国4都市で開く。総合商社カメイ(仙台市)の子会社「ミツワマーケットプレイス」が展開する4都市の店舗を会場とする。
 前半はカリフォルニア州の2店、後半はニュージャージー州とイリノイ州の各店で、牛タンやリンゴジュース、きりたんぽ、いわて牛など約200種類を75業者が売り込む。
 仙台七夕飾りや秋田の竿燈の展示や、青森ねぶた祭、福島わらじまつりの映像も紹介。特設会場があるカリフォルニア州トーランス店では、盛岡さんさ踊りと山形の花笠踊りを披露する。
 フェアは経済産業省の補助金を受け、各市の商工会議所や観光協会と連携して行う。仙台市経済局の担当者は「海外からの誘客や物産の輸出は厳しい状態が続いている。恒例化させて開催地も広げていきたい」と話す。
 東北6県の外国人宿泊者数は2010年で約50万5000人だったが、震災があった11年は約18万4000人に激減。13年も約28万9000人と震災前の半数強にとどまっている。

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