仙台市は14日、東京五輪・パラリンピック期間中、市中心部であるパブリックビューイング(PV)や競技体験が楽しめる「ライブサイト」を中止するよう、主催者の東京都と大会組織委員会に要請する方針を明らかにした。地元出身選手のメダル獲得が懸かった試合で実施する計画だった市独自のPVも取りやめる。
郡和子市長が市議会6月定例会代表質疑に答えた。「感動と興奮を分かち合うイベントだが、新型コロナウイルスの脅威から市民の命と安全を守ることが最も重要な責務」と説明した。市は15日、ライブサイトの中止を求める要請書を都と大会組織委に提出する。
仙台市のライブサイトは青葉区の勾当台公園市民広場で五輪期間に4日間、パラリンピック期間に2日間それぞれ実施する計画。1日4000人の来場を見込んだが、新型コロナの感染動向を考慮し、人数制限などの対策を徹底して開く方向で検討が進んでいた。
ライブサイトは都内の会場のほか、東日本大震災からの復興を国内外に発信する「復興五輪」の位置付けで、東北でも岩手、宮城、福島3県の計5カ所で開催が予定されている。