内定率、高校生改善40.6% 宮城、東北最低の27.5%

来春に卒業を予定している高校生の9月末現在の就職内定率は前年同期を3.0ポイント上回る40.6%だったことが16日、厚生労働省の集計で分かった。
 過去最大の下落幅を記録した昨年より若干回復し、就職氷河期だった2001~04年ごろの水準を上回ったが、求人倍率は前年の0.89倍から0.87倍へと低下した。厚労省は「依然として厳しい状況だが、学校関係者らが危機感を持って早くから取り組んだ結果、内定率が上昇したのではないか」とみている。
 厚労省の集計によると、求人数は約15万1000人で前年同期比3.1%減少。求職者数は約17万5000人で0.7%減った。男女別の内定率は、男子が46.3%(前年同期比3.7ポイント増)、女子は33.0%(1.7ポイント増)となっている。
 東北6県の9月末現在の内定者数と内定率は表の通り。いずれも青森を除く5県で前年同期を上回った。6県全体の内定率は33.9%で、前年同期より2.3ポイント高かった。内定者数の6県合計は7950人で、7.8%増加した。
 東北で最も内定率が低い宮城は、全国でも沖縄(9.0%)、北海道(17.2%)に次いで下から3番目だった。
 県内企業からの求人数は青森1306人(前年同期比22.9%増)、岩手1570人(21.1%増)、宮城2647人(3.7%減)、秋田1151人(12.1%増)、山形1596人(18.5%増)、福島2776人(13.9%増)で、宮城以外は前年を上回った。
 県内就職希望者の県内求人倍率は、岩手が0.81倍(0.16ポイント増)で最も高く、山形0.79倍(0.10ポイント増)、秋田0.75倍(0.03ポイント減)、宮城0.69倍(0.01ポイント減)、福島0.64倍(0.05ポイント増)、青森0.62倍(0.10ポイント増)の順だった。
 文部科学省は16日、都道府県教育委員会などにハローワークとの連携をより強化し、高校生の就職を支援するよう通知した。

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