森林を開発して再生可能エネルギー発電施設を新設する事業者に新税を課す全国初の宮城県の条例を巡り、村井嘉浩知事は19日、総務省を訪れ、課税に向けた同意を得るための協議書を松本剛明総務相に手渡した。県は来年4月からの課税を見込んでおり、関係書類の提出で国との協議が事実上スタートした。
協議書は(1)新税の目的(2)有識者による審議の経過(3)税負担を事業者の営業利益の20%程度とした根拠-などを明記。村井知事は「速やかに認めてもらうようお願いしたい」と訴えた。
松本総務相は、諮問機関の地方財政審議会に諮る考えを示し「基準に沿って審議を進めたい」と応じた。
冒頭以外、非公開。終了後、取材に応じた村井知事は「松本総務相から『目的がはっきりしている税で関心を持って見ている』と言われた。私としては手応えを感じている」と述べた。
新税は再エネ導入の促進と環境保全の両立を目的に、課税で再エネ発電施設を適地に誘導するのが狙い。県は県議会6月定例会に関連条例案を提出し、全会一致で可決、成立した。