再建へ走って応援 亘理で復興マラソン 全国から1652人

わたり復興マラソン大会が10日、亘理町の亘理浜吉田ロードコースで行われ、全国から集まった1652人のランナーが東日本大震災の津波で大きな被害を受けた地域を駆け抜けた。
 亘理、吉田東部両地区を通る1.5~10キロの男女16種目で頂点を争った。コースのほぼ全域が津波浸水域で、選手らは住宅などの再建が進む様子を目に焼き付けながらゴールに向かった。
 会場では、秋の郷土料理「はらこめし」や地元女性らが調理した豚汁も振る舞われた。受け取ったランナーは、おいしそうに味わってレースの疲れを癒やしていた。
 大阪府高槻市の安立拓未さん(36)は、次女彩花さん(8)と1.5キロ親子ペアの部に出て完走した。安立さんは「娘が希望したので一緒に出場した。少しでも復興を応援したいとの思いで走った」と話した。
 震災前、同町荒浜地区で開かれていた「わたり鳥の海マラソン」を昨年再開するに当たり、被災地の現状を全国に発信する目的で大会の名称とコースを変えた。
 斎藤邦男町長は「被災地を激励しようと全国から参加してくれてありがたい」と感謝した。

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