冬の味覚どうぞ ネギまつりにぎわう

東日本大震災で被災した仙台市若林区井土地区の畑で20日、市民らがネギの収穫を楽しむイベントがあり、家族連れなど約200人が復興した畑から甘みを蓄えたネギを掘り出した。
同地区の100ヘクタールでコメやネギなどを生産する農事組合法人「井土生産組合」が企画した。ネギは1袋500円で詰め放題。生産者のアドバイスを受けながらネギを引き抜いた。
宮城野区の会社員村上れい子さん(37)は「父の会社が近くのハウスでレタスなどを水耕栽培していたが津波で流失した。地区の農業が復興してうれしい」と感慨深げに語った。
井土生産組合の鈴木保則組合長(55)は「多くの支援で消費者に喜んでもらえる作物ができた。生まれ変わった農地を見てもらい、生産者と消費者のつながりを深めたい」と話した。
同組合は地元農家15戸が震災後に設立。土壌改良剤や肥料の購入費、貯蔵ハウス整備費として農林中央金庫仙台支店から2014、15年に計4250万円の助成を受けた。

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