全国有数のサンマの水揚げがある女川町で21日、サンマの天日干し作業が始まった。串刺しにされたサンマがすだれのように木枠にぶら下げられ、銀色の魚体が冬の日差しに輝いた。
女川漁港近くの水産加工会社「ヤマホン」は、前日に水揚げし塩水に浸した小型のサンマ8000匹を用意。15匹ずつ竹串に通し、従業員が専用の木枠につるした。
天日干しにすることで余分な水気と生臭さが抜け、うまみ成分のグルタミン酸が増すという。冷たく乾燥した北西の風と日光に6~7時間当てた後、箱詰めする。作業は3月末まで続き、全国各地に約100トンを出荷する。
21日に終漁した今季のサンマ漁は不漁続きで取引価格は高値で推移した。山本丈晴専務は「出荷価格はできる限り抑えた。皮はパリッと、身はジューシーな味わいを楽しんでほしい」と話した。