函館から下北へ台湾観光客呼び込め 青森県、新プロジェクト始動

 2015年度末の北海道新幹線開業を見据え、青森県下北地域県民局が、北海道函館市を訪れる台湾の観光客を青森県下北地域に呼び込むプロジェクトを始めた。15年度の誘客数100人を目標に掲げ、受け入れ態勢の構築を目指す。
 県民局によると、函館市を訪れる台湾人観光客は年間約13万5000人。函館空港に週7便の直行便が就航していることが大きな要因で、再訪する観光客が多いことも特徴だという。
 プロジェクトは函館市と青森県大間町がフェリー航路で結ばれている強みを生かし、下北地域に台湾人の誘客を図る。本年度の事業費は約300万円。
 本年度は台湾人観光客について知るため、県内に住む台湾人や観光関係者を講師に招いた勉強会を11月までに4回開く。秋には台湾関連のフォーラムを開く予定。勉強会の参加企業などと連携し、商品開発や市場調査に取り組む。
 1回目の勉強会が14日、むつ市内で開かれ、市町村や旅行会社、宿泊施設の関係者ら約40人が参加した。台湾の歴史や文化、函館市を訪れる台湾人観光客の現状などについて理解を深めた。
 県民局の担当者は「訪日外国人を考えると、下北地域にとって函館市を訪れる台湾人は大きな市場になる。観光資源を磨き、地域一丸となって具体的な誘客策を打ち出したい」と話した。

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