初の「北海道みんなの日」記念式典 一般道民はたった1人

「誰のための記念日?」「面白いイベントではない」反省次々と

 7月17日を「北海道みんなの日」(愛称・道(どう)みんの日)と定める条例制定後初めて迎えた道みんの日の17日、札幌市内で記念式典とレセプションが開かれ、お祝いムードが演出された。しかし、道議会で開かれた式典に、「主役」であるはずの一般道民の参加は1人のみ。無料開放された公共施設の来場者数など波及効果は、道がこれから検証するが、来年以降に向けて道民への周知が課題となりそうだ。

「誰のための記念日なのか」。記念式典に出席したある首長は、こう漏らした。式典には市町村長や経済団体幹部、道議、道職員ら約300人が顔をそろえたが、議場の傍聴席は空席が目立った。

7月17日は、幕末の探検家 松浦武四郎 が1869年(明治2年)、蝦夷地(えぞち)の名称に関し「北加伊道(ほっかいどう)」を含む6候補を政府に提案した日。道議会の全会派で条例案を提案し、3月の定例会で成立した。

道は条例が議員提案で成立したことから式典の会場を道議会とし、他の関係者の数を考慮して一般参加者を50人限定で募集。しかし、事前の申し込みは2人で、実際、当日に出席したのは1人だけだった。

式典の中身は知事のあいさつや議長の制定宣言などで、確かに「一般人が参加して面白いイベントではない」(道幹部)。それでも周知不足は否めず、行政関係者中心のセレモニーになった。一方、一般参加者を募集せず、招待客ら約360人に限定したレセプションでは、アイヌ舞踊などが披露された。

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