創生期間後も復興財源を確保 安倍首相が明言

東日本大震災から9年に合わせ、政府の復興推進会議と原子力災害対策本部会議の合同会合が10日、首相官邸であった。安倍晋三首相は国の復興・創生期間が終わる2021年3月末以降も「5年間、必要な事業を確実に実施するための財源を確保し、被災地が安心して復興に取り組めるようにする」と述べた。
 政府は21~25年度の5年間で事業規模を1兆円台半ばと見込む。首相は夏をめどに詳細な財源の枠組みを示す方針を強調。復興庁の設置期限を31年3月末まで延長する関連法案について、今国会での成立を目指す考えも重ねて示した。
 首相は震災9年に当たり「復興期間10年の総仕上げの1年を迎える。復興が着実に進展する一方で被災者の心のケアや廃炉、汚染水対策を含めた福島の本格的な再生といった課題も残る」と語った。
 田中和徳復興相は10日の閣議後記者会見で「東京電力福島第1原発事故からの復旧復興は道半ば。司令塔として事業推進の責任を果たす」と話した。新型コロナウイルス感染症が復興進展に影響するかどうか注視する考えも示した。

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